
GMOペイメントゲートウェイ、後払い「アトカラ」追加でEC決済選択肢を拡充し分割払いも対応
決済サービス大手のGMOペイメントゲートウェイ(GMO-PG)は2025年6月24日、オンライン総合決済プラットフォーム「PGマルチペイメントサービス」にBNPL(Buy Now Pay Later)型の新決済「アトカラ」を実装したと発表した。三井住友カードとGMO-PG、連結子会社のGMOペイメントサービスが共同で提供するもので、最大36回・50万円までの分割払いやVポイント利用に対応する点が特徴だ。
アトカラは購入時にクレジットカード情報を入力せず、携帯電話番号とメールアドレスのみで決済が完了する。請求書を紙で発行せず、アプリや専用サイト上で利用明細の確認から支払いまでを完結できる完全WEB型を採用。支払い方法はコンビニ払い、銀行振込、口座振替の3種類を用意し、クレジットカード非保有層や支払いタイミングに柔軟さを求める消費者の需要に応える。
事業者側の導入負担も小さい。「PGマルチペイメントサービス」は統一されたOpenAPI設計を持ち、決済手段追加に要する工数を従来比10分の1に圧縮。実装後は既存のカード決済やQRコード決済と同じ管理画面で売上、入金、返金を一元管理できるため、運用コストを抑えながら支払いオプションを拡大できる。リダイレクト方式の「リンクタイプPlus」にも対応し、システム開発リソースが限られる事業者でも短期間で導入可能だ。
国内ではBNPL市場が拡大傾向にあり、民間調査では2023年度の取扱高が前年から約3割増加したとのデータもある。しかし一括払い中心のサービスが多く、高額商品の購入を後押しできる分割型は数が限られていた。GMO-PGは「分割対応で客単価を引き上げ、加盟店の売上最大化に寄与する」と説明する。
GMO-PGの年間決済処理額は20兆円を超え、15万以上の加盟店が同社の決済基盤を利用している。今回のアトカラ追加により後払い領域のメニューを拡充し、消費者の多様な支払いニーズに応える構えだ。同社は今後も機能強化を継続し、キャッシュレス社会のさらなる浸透を後押しするとしている。
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