
ペイジェントと群馬銀行が提携 請求書カード払いで県内BtoB取引のキャッシュレス化推進
ペイジェントは13日、群馬銀行と「BizPay請求書カード払い」に関する業務提携を開始したと発表した。2023年12月にリリースされた同サービスは、企業間取引で発行された請求書を法人カードで決済できる仕組みで、累計取扱高は2025年4月時点で100億円を突破している。地方銀行との連携は今回が初めてで、群馬銀行の県内外約3万社の法人顧客が利用対象となる。
専用サイトに請求書をアップロードし、VisaやMastercardなどの法人カード情報を入力するだけで決済が完了。経理担当者は支払履歴をサイト上で一括管理でき、伝票作成や消込作業の手間を削減できる。カード会社からの引き落とし日まで手元資金を温存できるため、買い手企業のキャッシュフロー改善効果も大きい。
背景には、電子帳簿保存法の完全施行や2026年度末に予定される紙手形・小切手の廃止がある。ペイジェントの調べでは、国内BtoB決済市場は約1000兆円規模に上るが、カード決済比率は1%未満にとどまる。両社は「手形の代替手段を低コストで導入したい」という中小企業のニーズを取り込み、キャッシュレス化とDXを同時に進める方針だ。
提携に合わせて、手数料を優遇する群馬銀行専用ページを開設。同行は全店の法人担当者が導入相談に応じ、操作説明会やセミナーを通じて浸透を図る。ペイジェントはシステム提供と運用サポートを担い、2025年度内に取扱高200億円、21万件の決済処理を目標とする。
群馬銀行は2024年にキャッシュレス推進室を設置し、自治体や商工会議所と連携しながら地域企業のDX支援を強化してきた。今回の協業はその一環であり、将来的には決済データを活用したオンライン融資や経費精算サービスとのAPI連携も視野に入れる。ペイジェントも地方金融機関や信用金庫との連携を広げ、カード決済比率を向こう数年で5%まで高める計画だ。
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