
常陽銀行とAthena、ローカルLLMで稟議書生成など5業務を検証
ポイント
Athena Technologiesと常陽銀行は、社内ネットワーク内で稼働するローカルLLMを用い、文書生成や翻訳、融資審査支援など5つの銀行業務を対象に実証実験を開始した。インターネットと遮断した環境で生成AIの有効性と安全性を検証し、業務効率化とミス削減を目指す。 Athena Technologiesは7月8日、常陽銀行向けにローカルLLMを活用した銀行業務効率化の実証実験(PoC)を開始したと発表した。両社はインターネットと切り離したローカル環境でLLMを稼働させることで安全性と利便性の両立を図る。
PoCで検証するユースケースは五つ。①複数資料から必要情報を抽出し、稟議書や報告書のドラフトを自動生成する「業務文書の自動生成」。②対象案件と過去の類似案件を比較し分析資料を作成する「データ加工・比較業務の効率化」。③金融・会計分野の専門文書を対象とした多言語翻訳。④個人情報を自動検知しマスキングする「情報セキュリティ対応の自動化」。⑤各種データを統合解析し融資審査の判断材料を生成する「融資審査業務の精度向上」である。
実証では物理的に外部と遮断したシステムを構築し、機密情報を外部に送信しないまま生成AIを利用できるかを確認する。
両社は本PoCを通じ、非構造化データ処理に伴う作業時間の短縮やヒューマンエラー削減の効果を測定し、成果が確認できれば実務導入を検討する。
添付画像一覧

×