
日立ソリューションズ西日本「金融アプリ統合サービス基盤」を提供開始
ポイント
日立ソリューションズ西日本は、地域金融機関と取引先をつなぐコミュニティネットワークの形成を見据え、マルチクラウド型「金融アプリ統合サービス基盤」の提供を開始した。共通認証など高度なセキュリティ、API連携、ローコードによる短期・低コスト開発を特徴とし、第一弾として「依頼伝票電子化サービス」を提供する。 日立ソリューションズ西日本は2025年10月6日、地域金融機関と取引先をつなぐコミュニティネットワークを形成するため、マルチクラウドプラットフォーム「金融アプリ統合サービス基盤」の提供を開始したと発表した。高度なセキュリティを確保しつつ各種サービスと柔軟に連携でき、ローコード開発により短期間かつ低コストでの開発を実現するとしている。
背景には、少子高齢化や人口減少、産業縮小など地域社会の課題がある。地域金融機関には資金提供に加え、経営改善や事業再生、新規事業創生の支援が期待される一方、自治体や企業との情報連携を可能にするクラウド環境の構築には高いセキュリティと対応スピードが求められ、個々の機関が単独で対応する負担が大きいとされる。こうした状況を踏まえ、同社は金融業務関連サービスを安全かつ柔軟に利用できる基盤を構築し、サービス提供を開始した。
同基盤の特長は3点。第1に、共通の認証基盤により金融機関と企業をつなぐネットワークを構築でき、セキュリティ要件に応じて専用線接続とインターネット接続を選択可能である。第2に、ベアメタルクラウドとパブリッククラウドを組み合わせた基盤上にマイクロサービスを構築し、各サービス間でAPI連携が可能な環境を提供する(必要なAPIの整備が前提)。第3に、クラウドの運用および提供アプリケーションの開発を同社が担うことで、金融機関や企業はハードウェア・ソフトウェアの調達・開発負担を最小化できる(各機関側のインターフェースや個別ネットワークを除く)。
提供開始サービスの第1弾として「依頼伝票電子化サービス」を展開する。今後も安価で安全なクラウドサービスを順次提供し、地域における金融サービスのDXを支援していく方針だ。
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