相続人と金融機関の負担軽減へ NTTデータ関西が「TSUGI+」を4月から提供
NTTデータ関西は1月15日、相続手続きをオンラインで一括申請できる相続非対面受付サービス「TSUGI+」を2026年4月から全国の金融機関向けに提供開始すると発表した。同社によると業界初の取り組みだ。
TSUGI+はクラウド型の共同プラットフォームで、相続人が本サービスに登録する金融機関の中から被相続人の取引先を選び、オンライン上で1回の手続きにより複数行へ同時に申請できる。銀行窓口へ何度も足を運ぶ必要がなく、平日の昼間に時間を確保しづらい共働き世帯や遠方在住の相続人にとって利便性が高い。
金融機関側は、相続人からの申請情報に基づき必要書類を自動判定し、個別の案内文書をTSUGI+上で提供できる。これにより窓口対応や書類案内の手間を大幅に削減し、対面受付対応時間は約3分の1に短縮できる見込みだ。属人的になりがちな相続対応において知識や経験に依存しない安定した対応と、対応品質の均一化も期待できる。UI/UXはNTT DATA Design Networkのデザイナー集団「Tangity」と連携して設計し、心理的負担に配慮した直感的でやさしい操作性を実現した。SaaS型の共通プラットフォームのため、個別開発に比べ短期間導入と利用コストの抑制が可能だ。
背景には、少子高齢化に伴う相続件数の増加と、各行ごとに異なる手続きや資料の取り寄せが相続人の負担となっている現状がある。金融機関でも対面中心の受付に多くの人的リソースを要しており、政府はデジタル庁を中心に死亡・相続手続のオンライン化を推進している。
ふくおかフィナンシャルグループの4行(福岡銀行、十八親和銀行、熊本銀行、福岡中央銀行)は、相続受付業務における負担軽減と業務効率化を目的に、2026年度からTSUGI+を利用予定だ。今後はNTTデータが提供するパーソナルデータ流通基盤「BizMINT」との連携も進め、相続に関わる多様なステークホルダーをつなぐワンストップの統合型相続プラットフォームの構築を目指す。
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