JCBとDNP、指紋認証ICカードを発行し商用化へ実証開始
JCBと大日本印刷(DNP)は2月6日、指紋認証機能が付いたICカード(指紋認証カード)を発行し、商用化に向けた実証実験を開始すると発表した。生体認証の追加でセキュリティを高めつつ、シームレスな決済の実現に向けてユーザビリティを検証する狙いだ。実証は1都3県の加盟店で、実際に指紋認証カードを利用して行う。
指紋認証カードは、取引時にカード上で指紋による本人認証が可能になる点が特徴だ。現在のICカードの非接触決済(タッチ決済)では、一定金額以上の決済で暗証番号入力が必要となる。一方、スマートフォンによる非接触決済は取引時の本人認証ができているため、金額上限なく暗証番号入力が不要だという。指紋認証カードではカード上で本人認証できるため、スマートフォンと同様に金額上限のない非接触決済を可能にするとしている。ICカードを挿し込む接触決済でも、指紋認証で本人認証を行うため暗証番号入力が不要になるとしている。
認証の手順は、カード右下の指紋センサーに、あらかじめ登録した指を乗せて本人認証を完了させる。指紋認証処理はカード内で完結するため、店頭で新たな認証端末などを導入する必要はないとしている。
実証実験の背景には、クレジットカードの不正利用増加を受けて安全な決済手段へのニーズが高まっていることがある。加えてキャッシュレス決済が身近になる中で、利便性を損ねず、楽しさを感じられるものを持ちたいといった多様なニーズもあるという。JCBはこうした状況を踏まえ、利便性を保ちながら不正利用リスクを低減し、先進性も取り入れたカードの実現に取り組んできた。
JCBは2018年に非接触決済に特化した指紋認証カードの実証を行っている。今回は商用化に向けて進め、接触決済・非接触決済の操作性、指紋認証成功率、決済端末との相性、日常利用でのストレスの有無を検証する。実証ではDNPが、JCB社員に2月より同カードを発行する。DNPはカードの製造とパーソナライズの仕組みを提供し、指紋認証対応の決済アプリケーションを搭載したタッチ決済対応カードとして、既存端末での動作確認や実運用を想定した設定仕様の策定などを技術面から支える。
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