あいち銀行とTOPPANエッジ、手書き戸籍AI-OCR実用化へ協業開始
あいち銀行とTOPPANエッジは3月11日、相続事務の利便性向上と業務効率化に向けた「相続DX」の取り組みで協業を開始したと発表した。両社は、国内初となる手書き戸籍謄本の読み取りが可能なAI-OCRサービスの実用化を共同で推進し、相続手続きの円滑化を目指す。
今回の協業では、あいち銀行が持つ相続業務の情報やノウハウと、TOPPANエッジのAI-OCR技術、さらに銀行、証券、保険など金融業界の相続関連業務を含むバックオフィス業務の知見を組み合わせる。これにより、相続手続きで必要となる古い戸籍の判読負担を軽減し、業務の効率化につなげる考えだ。
相続手続きでは、法定相続人を特定するために、被相続人の出生から死亡まで全期間の戸籍謄本が必要になる。このため、多くの場合は行政業務の電算化以前に作成された戸籍を取得する必要がある。こうした戸籍は当時の自治体職員が手書きで作成しており、筆書きやくずし字が多く使われていることから、現代では判読が難しい文字が多く含まれているという。
この課題に対し、TOPPANグループが保有する、くずし字を対象とした古文書解読サービスの技術を基に戸籍AI-OCRを開発する。これにあいち銀行の相続業務に関する知見を掛け合わせることで、古い戸籍の読み取り精度向上と実用化を目指す。加えて、読み取り結果を把握しやすくするため、記載内容を構造化データとして整理し、相続関係の確認を支援するアウトプット機能などの開発も共同で進める。
協業の背景には、金融機関に求められる役割の広がりと、高齢化社会の進行に伴う相続関連業務の増加がある。地域金融機関には資金提供にとどまらず、経営改善や事業コンサルティングなど幅広い支援機能が期待されており、こうした役割を果たすうえでも業務の効率化と高度化が重要になっている。
両社は今後、この取り組みを通じてあいち銀行内での「相続DX」の実現を目指す。さらに、協業によって開発したサービスを多くの金融機関などへ提供していくことで、金融業界全体の業務効率化を推進するとしている。
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