
ラクスルバンク、GMOあおぞらと中小企業向け金融基盤を年内提供
ポイント
ラクスル傘下のラクスルバンクは26日、GMOあおぞらネット銀行とBaaS契約を締結し、中小企業向け金融プラットフォーム「ラクスルバンク」を2025年内に始動すると発表した。口座開設の迅速化や振込手数料の抑制、デビット利用での2%ポイント還元などを掲げ、資金調達や資金繰りに悩む企業の支援を狙う。 ラクスルバンクは26日、GMOあおぞらネット銀行と銀行機能をAPIで連携するBaaS契約を25日付で締結し、2025年内に中小企業向け金融プラットフォーム「ラクスルバンク」を提供すると明らかにした。
新サービスでは申込当日に口座開設が完了し、申込から利用までをスマートフォンだけで完結できる設計とする。振込手数料は「業界最安級」とし、ラクスルバンクデビットや「ラクスルバンク支払い」で発生した決済額の2%をポイントで還元するという。最短即日で入出金や振込が可能になる点も特徴だ。
背景には、法人口座開設の煩雑さや高い外部振込手数料、資金繰りの不安定さといった中小企業特有の課題がある。ラクスルは印刷や広告分野の取引を通じて約300万件の企業データを蓄積しており、プラットフォームに金融機能を組み込むことで登録企業の成長機会を広げたい考えだ。一方、GMOあおぞらネット銀行は「スモール&スタートアップ企業向け銀行No.1」を掲げており、法人領域での取引拡大を目指す両社の思惑が一致した。
サービス開始には、GMOあおぞらネット銀行を所属銀行とする銀行代理業の許可取得が前提となる。許可取得後は、ラクスルの注文決済や広告料支払いを同口座から直接行える仕組みを整備し、決済から資金管理までを一体化する。ラクスルバンクは中長期的に「戦略的インフラ」として中小企業の資金循環を支える構想で、両社は今後も共同で機能拡充や新サービスを検討する方針だ。
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