
NEC、七十七銀行全行員向けゼロトラスト対応イントラ基盤を構築し稼働
ポイント
NECは、七十七銀行の行内OA基盤とインターネット接続基盤を統合した新イントラネット基盤を構築し、2025年4月に旧環境を完全廃止した。シンクライアント導入やSASE連携によりレスポンス性能とセキュリティを強化し、業務効率向上と運用コスト最適化を実現。同行は今後グループ全体への展開を目指す。 NECは6月30日、七十七銀行の全行員向けイントラネット基盤が稼働を開始し、2025年4月に旧環境の廃止を完了したと発表した。同行は従来、行内OA基盤とインターネット接続基盤を別々に運用しており、二段階ログインやアクセス集中時の遅延など、利便性と性能に課題を抱えていた。今回のプロジェクトでは両基盤を統合し、OAモダナイゼーションによってクライアント動作の快適性とゼロトラスト前提のセキュリティを両立した。
新基盤にはNECの「BluStellar Modernization 金融機関向けモダナイゼーションプログラム」を適用し、課題整理から設計、実装、運用までを一貫して支援した。主な特長は三点だ。(1)新規シンクライアント環境でリソースを最適化し、クライアントのレスポンスを向上。(2)別プロジェクトで導入済みのSecure Access Service Edge(SASE)と連携し、クラウド活用を視野に入れたセキュリティを強化。(3)保守・運用スキームを再整備し、運用効率化とコスト最適化を実現した。
従来はファイル授受に時間がかかり、ピーク時には応答遅延が発生していたが、新環境ではアクセス経路の一本化とリソース配分の最適化により改善。ログイン回数も削減され、行員は行内外を問わず業務アプリやデータへスムーズにアクセスできるようになった。また基盤集約により管理対象が減り、システム運用部門の負担軽減も見込まれる。
NECと七十七銀行は今後、グループ各社への展開を通じてさらなる生産性向上と安全性確保を目指す。
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