
TOPPANエッジ、相続手続きを完全オンライン化するSaaSを金融機関向け提供開始
ポイント
TOPPANエッジは、相続手続きを完全オンライン化する国内初のSaaS「オンライン相続受付WEB」を金融機関向けに提供開始した。申請から完了まで非対面で完結し、手続き時間を従来比約6割削減。グリーフケアを取り入れた画面設計で利用者負担を軽減し、銀行などの相続業務効率化を支援する。 TOPPANエッジは7月17日、相続手続きを申請から完了まで非対面で行えるSaaS型サービス「オンライン相続受付WEB」の提供を銀行、証券会社、信用金庫向けに開始した。相続関連業務を包括的にオンライン化するSaaSの提供は国内初という。
利用者はPCやスマートフォンから被相続人情報の登録や書類アップロードを行い、手続き状況をマイページで確認できる。窓口訪問や郵送が不要となることで、従来発生していた不備連絡や再提出もウェブ上で解決可能だ。金融機関では1件平均約50分かかっていた簡易手続きが約20分に短縮でき、人員や時間を他業務に振り向けられる。
背景には死亡者数の増加がある。厚生労働省の人口動態統計によれば2023年の死亡者数は約157万人で、今後も増加が見込まれる。相続件数が膨らむ一方、法的知識を持つ人員は不足しており、窓口負荷の軽減と業務効率化が急務となっていた。これまでも一部工程のオンライン化は進んでいたが、受付以降は来店や郵送が残り、根本的な負荷解消には至っていなかった。
新サービスは日本グリーフケア協会監修の下、弔意を示す冒頭文や簡潔な質問構成、直接的表現の抑制などを盛り込み、近親者との死別直後でも操作しやすい設計とした。さらに、戸籍の解読を支援する「相続相関図作成支援サービス」など関連BPOと組み合わせることで、相続業務全体の効率化を図る。
導入費用は初期700万円から、運用費は月額50万円からで、オプション機能は別途見積もり。TOPPANエッジは周辺サービスを束ねた「Hybrid-BPO」を拡充し、2028年までに約17億円の売上を計画している。
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