
メルカリ暗号資産サービスとコインチェック連動へ
ポイント
暗号資産取引サービス「Coincheck」を運営するコインチェックと、メルカリアプリ内で暗号資産取引を提供するメルコインが業務提携契約を締結した。2026年上半期を目標に、メルカリの暗号資産取引サービスからメルコインの媒介によりCoincheckの口座開設と多彩な暗号資産の売買を可能にする仕組みを検討する。 コインチェックとメルコインは8月5日、国内暗号資産市場の拡大を目的とした業務提携契約を締結した。両社は第1弾施策として、2026年上半期をめどにメルカリアプリ内の暗号資産取引サービスを通じ、メルコインの媒介によりCoincheckの新規口座開設と暗号資産取引を可能にする連携を検討する。
メルコインのサービスでは現在、ビットコイン、イーサリアム、エックスアールピーの3銘柄のみを扱っている。連携が実現した場合、Coincheckが取り扱うより幅広い銘柄をメルカリの画面上でワンストップ取引できるようになり、利用者は選択肢と流動性の拡大を享受できる見通しだ。
背景には、国内の暗号資産口座数が約1,240万口座にとどまり、証券口座やNISA口座と比較するとまだ限定的であるという市場状況がある。Coincheckは顧客預かり資産1兆円、アプリダウンロード数6年連続国内1位という実績を持ち、上場金融グループ傘下として高水準の内部統制とセキュリティ態勢を整備している。一方、メルコインは2023年3月の取引サービス開始から約1年9ヶ月で利用者数300万人を突破し、その約9割が暗号資産取引初心者という裾野の広さが特長だ。
両社は、それぞれの顧客基盤とサービス運営ノウハウを組み合わせることで、新規参入者でも簡単かつ安心して複数銘柄を取引できる環境を構築し、市場全体のマスアダプションを加速させる考えで一致した。今後はプロダクト連携にとどまらず、ユーザー体験の向上や新サービスの共同開発など、協業範囲を段階的に拡大する方針だ。
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