
保険業界の募集文書をAIで自動審査 TRUSQUETTA INSURANCE始動
トラスクエタは8月5日、広告表現チェックツール「TRUSQUETTA」シリーズの保険業界特化版「TRUSQUETTA INSURANCE」を公開した。同社は「AIで、確認作業をスマートに」を掲げ、医薬品や食品分野向けにもチェックサービスを展開してきたが、今回は法令順守のハードルが特に高い保険分野に照準を合わせた。
保険会社や代理店が顧客に提示するパンフレット、提案書、LPなどの募集文書は、保険業法や景品表示法、業界ガイドライン、自社基準といった複数の規制に適合させる必要がある。現場では「条文解釈が担当者頼み」「免責事項の抜け漏れが常態化」「法務部門へ確認依頼が集中し遅延が発生」などの課題が顕在化しており、業務効率と統制の両立が難しかった。
TRUSQUETTA INSURANCEは、保険業界特有のNGワードやリスク表現をまとめた独自リストと判定ロジックを搭載し、テキストだけでなく画像やPDFも解析する。ユーザーは原稿をアップロードするだけで問題箇所と改善例を即時に取得でき、修正履歴やコメントをクラウド上で一元管理できる。専門知識がない担当者でも扱えるシンプルなUIを採用し、教育コストを抑えながら属人化を解消できる点が特徴だ。
従来、人手によるチェックでは1件当たり数時間を要するケースがあったが、同社は「AIによる一次審査で確認時間をおよそ3分の1に短縮できる」と説明する。また履歴が自動保存されるため、審査プロセスの透明性向上や内部監査対応にも寄与するという。
今後は顧客企業の自主ルールを学習させるカスタマイズ機能や、金融・不動産など隣接業界への応用を計画。ユーザーからのフィードバックを反映したアップデートを継続的に実施し、表現チェックの精度向上と対象領域拡大を目指すとしている。
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