
三菱UFJ銀行と野村総合研究所、生成AIで人材配置最適化へ共同開発を推進
ポイント
三菱UFJ銀行と野村総合研究所は2024年から、NRIの生成AIサービスTalent Market Place(TMPi)を用いた人材・業務マッチングのPoCを実施した。行員のスキルとポスト要件の可視化、検索・レコメンドの実用性を確認。今後はAIを内包したシステムの共同開発を進め、人的資本経営の高度化と人事業務の効率化を目指す。 三菱UFJ銀行と野村総合研究所は2025年8月19日、NRIが開発した生成AIサービス「Talent Market Place(TMPi)」を用い、人材・業務マッチングの最適化に関するPoCを2024年から共同で実施してきたと明らかにした。両社は、スキル情報の活用による人的資本経営の高度化と人事業務の効率化を目指し、AI技術を内包した新たなプラットフォーム構築に取り組むとしている。
PoCでは、三菱UFJ銀行の人事異動・人材配置業務において、「行員のスキル」と「ポストに求められるスキル要件」を生成AIで可視化し、それらに基づく人材検索とレコメンド機能の実用性を検証した。膨大なスキル情報をもとに行員を検索し、人事異動の検討を支援できることを確認し、従来よりも一人ひとりに適した人事運営が可能となる可能性を示した。
銀行業務の多様化・複雑化が進む中、人的資本経営の重要性が増し、人事運営の難易度は年々上昇している。今回のPoCでは、三菱UFJ銀行独自のスキル定義を理解する生成AIが、行内に蓄積された膨大なテキストデータを解析。人事部が各行員の強みや個性を的確に把握することを支援し、検討・判断において多様な可能性を考慮するとともに、より本質的な議論にリソースを割くことが期待できるとした。
両社はPoCの成果を踏まえ、今後、AI技術を内包したシステムの共同開発を推進し、幅広い人事領域での生成AI活用の可能性を引き続き模索する。人的資本経営の高度化に向けた取り組みを一層強化していく考えである。
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