
NTTデータ、法人口座向けAML/CFT新サービス開始 Detecker連携で開設から取引まで一貫監視
NTTデータは9月24日、ACSiONと連携し、法人口座の不正利用対策を強化するAML/CFTサービスの提供を開始した。法人向けインターネットバンキングのAnserBizSOLとWeb法人口座開設サービスに対応し、これらを利用する金融機関は追加のシステム開発を行うことなく、法人口座の開設から取引モニタリングまで一貫した管理を実現できる。9月に静岡銀行へ提供し、今後順次拡大する計画だ。NTTデータは2027年度までに50以上の金融機関への導入を目標に掲げる。
背景には、2024年8月に金融庁と警察庁が公表した「法人口座を含む預貯金口座の不正利用等防止に向けた対策の一層の強化について」の要請がある。口座開設時の不正利用防止や実態把握の強化、検知後の迅速な確認・出金停止・凍結・解約など、開設から取引まで一貫したモニタリング体制の強化が求められている。
新サービスでは、AnserBizSOLおよびWeb法人口座開設サービスからDeteckerに対し、端末情報や属性情報などをリアルタイム連携する。これにより、不正取引や疑わしい取引の早期検知が可能となるほか、Deteckerの独自ノウハウによる不正利用チェックや振る舞い検知を活用し、リスク低減と監視・発生時対応の効率化を図る。NTTデータは、多層的なリアルタイム監視により、当該要請への対応に資し、不正利用や不正送金被害の抑制に役立つとしている。
ACSiONのDeteckerは、個人向けインターネットバンキングAnserParaSOLとの連携実績があり、個人口座でのリアルタイム不正検知で培った知見を法人領域に展開する位置づけだ。なお、Web法人口座開設サービスは、オンラインで低コストに法人口座を開設できる共同利用型のサービスである。
NTTデータは、デジタルサービス拡大と犯罪手法の進化に伴う潜在リスクの軽減を図り、安心・安全なインターネットバンキング環境の提供と、企業のデジタル化を通じた生産性向上の支援を進めるとしている。
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