
NRI、Value DirectにWeb口座開設機能を追加 JPKI標準搭載
NRIは、金融機関の利用者がインターネット上で預金口座の開設を申し込める「Web預金口座開設サービス」の提供を10月2日に開始した。NRIが提供する共同利用型インターネットバンキング「Value Direct」のオプションとして展開し、金融機関のオンライン口座開設業務の利便性と業務効率の両立を狙う。
本サービスは、2027年4月に予定されている「犯罪による収益の移転防止に関する法律施行規則」の改正を見据え、マイナンバーカードを用いた公的個人認証サービス(JPKI認証)を標準搭載する。これによりセキュリティ強度の高い即時の本人確認が可能となり、利用者の同意があれば個人番号の申請受付も同時に行える。
機能面では、申込手順を視覚的に確認できるデザイン設計を採用。ロゴやカラー、申込項目などのカスタマイズをシステム設定で容易に実施できる。さらに、マイナンバーカード情報の取得・プリセット機能により、申込時の入力負荷を軽減する。加えて、利用者の同意に基づくマイナンバー収集機能を標準装備し、収集プロセスの一貫性を確保する。
NRIのマイナンバー連携ソリューション「e-NINSHO」「e-BANGO」とのデジタル親和性を活かし、口座管理法に対応した自社への付番や他金融機関への付番が可能である。e-BANGOを利用する金融機関は、e-NINSHOで収集したマイナンバー情報をe-BANGOへ自動連携でき、金融機関側のオペレーションが不要となるため、事務負担の軽減や誤登録などの事務リスク低減が期待できる。
受付けた口座開設申請情報は、管理機能からの閲覧、CSVファイル出力、ファイル自動連携など、多様な連携方式を選択できる。ファーストユーザーの東京スター銀行では本サービスの利用を開始している。
NRIは、マイナンバーカードの普及と活用の進展により、金融・行政手続の最適化や社会全体のデジタル化が加速すると見込む。今後も新たなデジタルサービスの提供を通じ、民間主導による社会基盤整備に貢献していくとしている。
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