
NTTデータとインドNIPLがUPI日本展開で基本合意、日本の加盟店での利用を検討
NTTデータは10月7日、National Payments Corporation of India(インド決済公社)グループのNPCI International Payments Limited(NIPL)と、Unified Payments Interface(UPI)の日本展開に向けた業務提携の基本合意書を締結した。インドからの訪日観光客向けに、UPIを日本の加盟店で利用できるようにすることを目指し、国内加盟店対応の具体的な検討と準備を開始する。日本でのUPI展開は東アジア初となる。
背景には、インドの経済成長とともに訪日インド人観光客数が増加していることがある。同社が引用する統計では、2024年は233,061人で過去最高だった。一方で、インド国内で普及する即時決済サービスUPIは日本では利用できず、観光・ビジネス両面で利便性向上が課題だった。
UPIは銀行口座間で即時かつ安全に送金・決済を可能にするモバイル中心のプラットフォームで、2025年7月時点で月間取引件数194億件、総取引額24兆ルピーを記録している。NTTデータはアジア各国でキャッシュレス決済基盤の構築・運用実績を有し、インド中央銀行の支援のもとデジタル決済インフラを担うインド決済公社グループのNIPLと連携することで、訪日・在日インド人の決済利便性向上と日印間のキャッシュレス発展に貢献するとしている。
役割分担は、NTTデータが日本における加盟店の開拓・管理、対面決済サービスの提供、加盟店への入金処理を担い、インド決済公社/NIPLが決済プラットフォーム全体の提供・維持とNTTデータへの入金処理を担当する想定である。両社は今後、日本におけるUPIサービスのトライアル提供開始を目指す。
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