三井住友信託の新ネットバンキング、SCSKが開発 FIDO認証採用でフィッシング対策強化
ポイント
SCSKは、三井住友信託銀行が2025年11月17日に提供を開始したインターネットバンキングアプリを開発した。OneSpanの「OneSpan Cloud Authentication」を採用し、FIDO認証をログインだけでなく一部取引にも適用。パスワードに依存しない生体認証などでフィッシング対策と利便性の両立を図る。 SCSKは、三井住友信託銀行が2025年11月17日に提供を開始したインターネットバンキングアプリを開発した。OneSpanの認証ソリューション「OneSpan Cloud Authentication(OCA)」を採用し、フィッシング詐欺対策として注目されるFIDO認証を搭載。パスワードに依存しない生体認証などにより、スマホアプリの利便性とセキュリティの両立を図った。
背景には、金融分野での不正送金被害の深刻化がある。インターネットバンキングにおける不正送金の被害額は2025年上期に約42億円(警察庁資料)とされ、巧妙化するサイバー犯罪への継続的な対策が求められている。金融庁のガイドライン改訂など、業界全体でセキュリティ強化の要請が高まる中、同アプリは対応を具体化したものだ。
今回の特徴は、FIDO認証の適用範囲にある。従来はログイン時の本人認証が中心だったが、SCSKは一部の取引にもFIDO認証を適用するシステムを開発し、取引時の安全性向上を図った。OCAはハードウェアからクラウドまで対応可能な幅広い認証ソリューションで、世界の大手銀行100行のうち60%以上で採用実績を持つという。
SCSKは今後もOneSpan製品のFIDO認証技術を用いた取り組みを継続し、セキュリティ強化に積極的に対応する方針だ。
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