フューチャーアーキテクトと群馬銀行、生成AI連携で融資業務を高度化
フューチャーアーキテクトは群馬銀行と協働し、生成AIを活用した新システムの開発を2025年11月に開始したと発表した。2014年に群馬銀行へ導入した戦略業務系システム「FutureBANK」を次世代の戦略基盤へ進化させる取り組みの一環で、同システムと親和性高く連携するのが特徴である。
群馬銀行は2025年4月に中期経営計画「Growth with “Purpose”」を策定し、「DX・業務改革」「データ利活用」「人的資本」の強化を掲げる。今回の開発は、2024年に両社が開始した「融資業務領域における生成AI活用の実証実験」を基盤とし、「融資業務のプロセス全体をAIが伴走する」ことをコンセプトに進めてきた。実証ではAIのチューニングを繰り返し、業務適用の有効性を確認したとしている。
新システムは主に2点を中核とする。1つ目は、行内マニュアルやFutureBANKに蓄積された審査データをRAGで統合し、AIが経験の浅い行員をナビゲーションする機能だ。AIエージェントによるワンクリックリサーチで決算書分析などの複雑な調査を自動化し、経験年数に依存しない安定した業務品質と融資ノウハウの継承を支援する。
2つ目は、決算書の科目明細など従来データ化が難しかったアナログ資産を生成AIで読み取り、デジタル化する取り組みである。データ化した情報はSQLエージェントにより自然言語で横断検索でき、誰もがデータにアクセスして活用できる環境を整備する。これにより生産性向上と「データの民主化」を図り、組織全体のナレッジ活用を促進する。
FutureBANKを基盤としたAI組込型のデジタル業務プロセスへの進化により、継続的なデータ収集・蓄積とAIによる価値拡大が循環する「自律的なAI活用サイクル」の確立を目指す。
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