TISとセカンドサイトアナリティカ、カード不正をAIで検知するサービス開始
TISとセカンドサイトアナリティカは1月28日、カード決済時の不正利用を検知する「AI不正検知サービス」の提供を開始した。AIエンジンを活用した独自モデルを搭載し、不正検知ルールの設定・変更、AIによるスコアリング、判定結果のリアルタイム照会を可能にするマルチテナント型サービスとして提供する。両社は、決済事業者における不正利用検知対策の導入・運用負荷を抑えつつ、高水準のリアルタイム不正検知を実現するとしている。導入は要件定義から運用開始まで最短8ヶ月をうたう。
サービスは、従来型のルールベースの検知に加え、AIが取引リスクをスコアとして算出し、スコアに応じて取引制限を行えるスコアリング機能を標準搭載する。運用を通じてスコア精度を把握し、ルールを柔軟に見直すことで、ルール数の最適化やメンテナンス負荷の軽減につなげるという。複数の国際ブランドカードを発行する場合の対策を統合できるマルチブランド対応も特徴で、クレジットカードやデビットカードに加え、プリペイドカードやコード決済、一部のハウス決済にも対応する。マルチテナント型として、各イシュアでAIが学習したスコアリングモデルを共有し、他社で発生した不正利用情報を自社取引にも反映できる点を掲げる。
機能面では、スコアの内訳参照を含むリアルタイム照会、不正な取引を検知するルールの登録・変更、フィードバック機能による不正情報のAIモデル反映を提供する。加盟店を軸にした不正対策も打ち出し、不正利用リスクの高い特定加盟店への対策や、近年増加傾向にあるとするクレジットマスターアタックへの対策が可能だとしている。
背景として、一般社団法人日本クレジット協会によれば、2024年のクレジットカード不正利用被害額は過去最高の555億円に達した。こうした状況下で、決済事業者にはAIを活用した高度な不正検知や本人確認強化が求められる一方、不正検知システムは標準的な仕組みと個別構築の高機能型に二極化し、対応力やコスト面の課題があるという。両社は協業により、カード決済不正検知に特化したアプリケーションとAIモデルを構築した。開発ではTISが業務ノウハウや運用要件を整理・定義し、セカンドサイトアナリティカがAIルールエンジンを基盤に領域特化のカスタマイズを行った。TISはセキュアな運用基盤の構築、事業企画、販売・提供を担う。
今後は、クレジットカードやデビットカード、プリペイドカード、コード決済事業を展開する決済事業者を中心に、2027年度までに4社への導入を目指す。2026年4月には、ファーストユーザーとして大手プリペイド決済事業者への導入が決定しているという。
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