JPX総研、証券バックオフィス向け共通データ基盤を検討開始
JPX総研は2月12日、証券会社のバックオフィス業務の正確性および効率性の向上を目的に、企業・取引に関する各種情報を集約し、自動処理しやすい形式で配信する「業界横断的な共通データ基盤」の構築に向けた検討を開始すると発表した。2027年春頃の提供開始を目指し、本番に先立って2027年初を目途にβ環境の提供も予定する。
背景には、証券会社などのバックオフィス部門で、市場関連の情報収集とシステム入力・確認が手作業中心になっている現状がある。取引所からのPDFによる通知(所報)や、証券関連機関のウェブサイトなど複数の情報源から、新規上場・上場廃止などの上場関連情報、増資・株式分割・商号変更などのコーポレートアクションの日々の通知、制限値幅の取扱い、監理銘柄指定制度、信用銘柄などの取引規制・信用取引情報を収集し、各社で業務システムに入力しているという。これらは入力負荷に加え、入力ミスのリスク、作業の属人化による後継者育成の難しさなど、業界共通の課題として指摘されている。
JPX総研は、こうした課題の解消に向け、日本取引所グループが保有する各種データを横断的に集約し、共通の形式で提供することを検討する。データ提供方式としては、APIやSnowflakeなどのクラウドプラットフォーム経由の配信を含め、多様な方式を検討するとした。市場関連情報を証券会社の業務システムに自動的に取り込めるようにすることで、各社が個別に構築してきたバックオフィス業務の在り方を見直し、業界全体のビジネスプロセス・リエンジニアリング(業務改革)を進める狙いだ。手作業起因の負荷低減、処理の即時性・正確性の向上など、生産性向上につながることを期待する。
取り組みの推進にあたっては、市場関係者との共創を重視し、要件整理や検証を進める方針も示した。これまで、みずほ証券や大和証券、大和総研など複数の市場関係者から、配信データ要件のヒアリングなどの協力を得て検討してきたとしている。今後も多様な市場関係者との連携を検討し、証券業界全体の生産性向上を目指す考えだ。
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