
りそな銀行がAI駆動型SaaS「TAILOR WORKS」を実証導入 ビジネスマッチング業務の効率化めざす
りそな銀行は、AIを活用した法人営業支援SaaS「TAILOR WORKS」の実証(PoC)導入を開始したと発表した。TAILOR WORKSを提供するテイラーワークスと連携し、金融機関として今後強化が求められる非金融領域の顧客支援やビジネスマッチング業務におけるデジタルトランスフォーメーション(DX)を推進する狙いだ。
TAILOR WORKS導入の背景には、オープンイノベーションや新規事業共創への社会的要請の高まりがある。りそな銀行では大手・中堅企業に対するスタートアップ企業との連携促進、中長期的な事業成長支援を強化してきた。特にスタートアップに対しては、既存顧客基盤とのマッチメイクで新たな価値創造を後押ししている。
今回のPoCは、提案業務サイクルのDX推進および担当者のエンパワーメントに主眼を置く。TAILOR WORKSのAI技術を活用して、次の3つの機能に期待を寄せる。
まずAIは、大企業とスタートアップ双方の事業情報を公開データなどから自動収集・要約・解析し、データベース化する。これにより膨大な企業情報の把握が効率的に可能となる。次に、そのデータベースを基に、AIが両者の事業相性や課題・ニーズを分析し、最適なマッチング候補企業をリストアップ。これまで経験や属人的なリサーチに頼っていた作業が大幅に効率化される。そしてAIは、マッチした企業同士の具体的なビジネス共創案も自動で草案作成。イメージ共有や提案作成業務も迅速になる。
これら機能によって事業リサーチや紹介企業リスト作成、アイデア創出、提案資料作成など、担当者の定型作業工数が短縮され、より創造的な業務への集中が期待されている。また、スタートアップとの事業共創イメージが可視化されることで、顧客の新規事業展開や課題解決にも資する。今後のKPIとしては業務量削減だけでなく、ビジネス共創数や新規案件の質的向上にも注目する。
りそな銀行とテイラーワークスは、PoC導入を通じて、AI技術によるビジネスマッチング支援の実効性と、業務効率化・提案力強化の実現性を引き続き検証していく方針だ。
添付画像一覧
