
SBIグループがChatGPT Enterprise導入、全社的なAI活用を本格始動
SBIグループは5月1日、OpenAIが提供する法人向け生成AIサービス「ChatGPT Enterprise」のグループ内導入を発表した。SBI証券では今年1月からすでに一部導入を開始しており、SBIホールディングスとしても3月から役職員向けに本格運用を始めている。これにより、グループ全体でAIの実装を加速し、業務高度化や意思決定支援、サービス品質の向上を狙う。
SBIグループは生成AIの活用を早期から推進してきた。2023年7月には専門組織「SBI 生成AI室」を設立し、グループ各社でのノウハウ共有やAI利活用戦略の策定に取り組んでいる。これまでの実証・運用を通じ、生成AIが業務効率化や顧客満足度向上に寄与することを確認。今後、より全社的・戦略的な活用が必要と判断し、ChatGPT Enterpriseの本格導入に踏み切った。
ChatGPT EnterpriseはOpenAIが法人向けに提供する生成AIサービスで、高度な自然言語処理能力を有するのが特徴だ。膨大な情報を解析し要約する能力や、専門分野の知識を生かした意思決定支援、機密性の高いデータへの対応力など、企業の幅広い業務で利用可能となる。
SBIグループでは今回の導入にあたり、AI技術を主に次の3方面で積極活用する。第一に、全社規模で生成AI活用を推進し業務効率化を図る。第二に、経営陣自身がAIを活用し、戦略立案や意思決定の質の向上と組織の競争力強化を目指す。第三に、OpenAIのテクノロジーで高度な情報処理が求められる業務—たとえば業界動向の分析、大規模文書の自動要約・分析、専門情報に基づくディシジョンメイキングの支援—などでの活用を進めるという。
今後はこのAI活用を起点に従来の業務効率化や顧客サービス向上だけでなく、新しいビジネスモデルの創出やサービス革新にも取り組む方針だ。
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