
みんなの銀行フルクラウド型システム、三菱UFJ銀行のデジタルバンク基幹に初採用
みんなの銀行が開発・運営するフルクラウド型銀行システムが、三菱UFJ銀行が新たに設立するデジタルバンクの基幹システムとして採用されることが明らかになった。今回の外部提供は、みんなの銀行のシステムとしては初のケースとなる。
このシステムは、ゼロバンク・デザインファクトリーとアクセンチュアの協力のもとで開発され、Google Cloud上で稼働することが大きな特徴だ。みんなの銀行は2021年5月にサービスを開始した国内初のデジタルバンクであり、同銀行のシステムは、その技術・知見の蓄積を生かしたフルクラウド型基幹システムとして、2022年に外部提供方針を発表していた。
日本の銀行が抱える大きな経営課題の一つに「既存基幹系システムの非効率性と高コスト」がある。新たに採用される本システムは、マルチクラウド、マイクロサービス・アーキテクチャ、DevSecOpsなど最新技術を備え、商品・サービス拡大やスピード向上、業務効率化に繋がると評価されている。
アクセンチュア金融サービス本部の中野将志氏は、「クラウドやマイクロサービス基盤の銀行システム活用は経営課題の解決策の一つ。本システムは、既存システムとの連携も容易なコンポーネント化を前提としており、銀行や非金融事業者まで幅広い導入が期待できる」とコメント。
また、グーグル・クラウド・ジャパンの平手智行氏は「Google Cloudの最新基盤を活用した本システムは、柔軟性・拡張性・スピード・信頼性を実現。異業種のデジタルトランスフォーメーションも加速する」と述べ、銀行のみならずさまざまな業界への影響にも期待を示す。
みんなの銀行を運営する永吉健一氏は、「みんなの銀行は130万口座の利用実績を持つ。今回の外部初提供は我々の技術進化の証であり、今後も本システムを通じて国内外のデジタルバンク市場発展に貢献したい」と意気込みを語る。
今後もみんなの銀行は、今回の先進的なシステムの提供を足がかりに、デジタルバンク業界のイノベーションを牽引する存在を目指していく考えだ。
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