
マネーフォワードX、地域金融機関向け新法人サービス『BANK Biz』発表
マネーフォワードXは5月30日、地域金融機関向けの新たな法人サービスプラットフォーム『BANK Biz』シリーズを発表した。企業の経営支援と金融機関法人ビジネスのデジタルシフトを狙った同シリーズの初導入先は中国銀行で、2026年秋をめどに事業者向けサービスとして本格展開する計画だ。
『BANK Biz』シリーズは複数金融機関の口座情報を集約するアグリゲーション機能やAIによる与信審査モデル(オリエントコーポレーションと共同開発)を搭載。事業者の活動データや入出金情報から最適な融資提案や経営アドバイスを配信する。シングルサインオンを実装し、マネーフォワードグループの業務DXサービス『Mikatano』シリーズとも連携が可能だ。
また、住所や代表者の変更、借入申込、電子債権の申込、残高証明書発行といった各種手続きをオンライン完結化。書類提出や通知も電子化し、金融機関のバックオフィス業務を効率化・ペーパーレス化する。
近年、人口減少や高齢化などで地域経済の構造が大きく変化し、金融機関には事業者支援の強化とデジタル化が喫緊の課題となっている。中小企業の多様な悩みに寄り添うためには、資金供給以外の多面的支援や業務プロセスの効率化が不可欠だが、金融機関側の人手不足や従来型ネットバンキングの課題が立ちはだかっていた。従来の法人用ネットバンキングはPC利用に特化し、経営者自身の手元でタイムリーな判断や情報共有がしにくいという難点もあった。
こうした背景のもと、マネーフォワードXは自社の法人向け金融サービス開発のノウハウを結集。『BANK Biz』シリーズは、事業者利用のwebポータル『BANK Biz』、スマートフォン向けの『BANK Biz APP』、そして金融機関用の業務管理ツール『BANK Biz Operation』で構成される。事業者はポータルやアプリから、さまざまな金融サービスやパーソナライズされた経営支援にワンストップでアクセス可能となる。
中国銀行は非対面取引の拡大とデジタルチャネル強化を掲げており、同行とマネーフォワードXがそれぞれ目指す顧客体験(CX)向上の方向性が一致。今回の連携に至った。同シリーズは中国銀行のホワイトラベル(自社名・ロゴ)形式で提供され、サービス開始後は銀行顧客である事業者に幅広く展開される予定だ。
添付画像一覧









