
京都銀行がAI審査モデル導入、消費者ローンの非対面完結を加速
ポイント
NTTデータは2025年5月、京都銀行における消費者ローンのAI審査モデル導入を支援したと発表した。京都銀行独自のノウハウを反映したAIモデルを構築し、データ利活用基盤「Service Innovation Core(SIC)」に実装。Web完結のローンサービスと連携し、事前審査の自動化・効率化を実現した。 NTTデータは2025年5月、金融機関向けデータ利活用基盤「Service Innovation Core(SIC)」にAI審査モデルを搭載し、京都銀行における消費者ローン分野での運用を開始したと発表した。銀行が持つ独自ノウハウを反映したAI審査モデルを内製化し、より精度の高い審査を実現したという。
京都銀行とNTTデータは、2022年12月からAI活用によるデータ分析・業務改善を共同で進めてきた。今回は、AIプラットフォーム「DataRobot」、AI活用を一貫して支援する「AIサクセス」とSICを連携させる形で、消費者ローンの審査業務デジタル化を推進した。
新たに構築されたAI審査モデルでは、京都銀行が保有する消費者ローン関連データ(申込者の年齢・収入・属性情報など)をDataRobotで機械学習させている。さらに、同行関連部門が積み重ねてきた審査ノウハウをモデルに落とし込むため、NTTデータがAIサクセスで伴走支援。これにより、模型構築の自走体制が行内で形成され、ノウハウ蓄積や継続的なモデル改善も可能となった。
完成したAIモデルはデータ基盤SICに実装された上、Web完結型の消費者ローン受付システムと自動連携。審査プロセスの事前判断が自動化されることで、従来よりも迅速な審査が実現できるようになった。また非対面型サービスの拡充により、利用者の利便性向上と銀行業務の効率化も同時に図っている。
NTTデータは今後、近年進化の著しい生成AIやAIエージェント技術も積極的に活用しながら、SICやAI伴走支援プログラムを通じ、金融機関のサービス開発・データ利活用の深化を後押ししていく予定だ。
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