
インテックとクオンティニュアム、耐量子暗号証明書の提供開始を発表
ポイント
インテックとクオンティニュアムは、耐量子コンピューター暗号証明書(PQC証明書)の提供を開始した。量子技術を通じた高度なセキュリティを実現し、金融や医療など幅広い分野でのデータ保護を支援する。 インテックと米国クオンティニュアムは、耐量子コンピューター暗号証明書(PQC証明書)を提供することを発表した。この証明書は、インテックの「端末認証用クライアント証明書発行サービス(EINS/PKI for Smart Device)」に統合され、2025年2月から利用可能となる。
このサービスにはクオンティニュアムの「Quantum Origin」が導入され、連邦情報処理標準(FIPS)に準拠する強固な暗号アルゴリズムを提供する。量子コンピューター時代を見据えたセキュリティ強化を実現する。このPQC証明書は、量子コンピューターによる解読の脅威に先んじて対応する企業に向けて提供される。
PQC証明書の特徴は「ML-DSA」による署名が可能であり、金融業界、医療分野、製造業、行政機関でデータ機密性を高めることが期待されている。従来の暗号システムでは達成できない予測不可能な乱数を確保し、データ保護を強化するという。
背景には、米国国立標準技術研究所(NIST)が進める耐量子暗号技術の標準化がある。NISTの動向を受け、インテックは企業がスムーズにPQC証明書を導入できるよう、検証用証明書の提供を開始した。
米クオンティニュアムの「Quantum Origin」は、量子現象を活用した予測不可能な乱数を生成し、暗号鍵のセキュリティを強化する。現行システムへの統合も容易になり、耐量子暗号技術に対する需要に応える。
インテックは、PQCの商用提供を視野に入れつつサービス機能を更新し続ける方針だ。今後、量子コンピューターの進展に対応したネットワーク機器や通信ソフトウェアへのPQC証明書の実装を進め、顧客のデータを最新のセキュリティ技術で保護する体制を整えていくという。
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