
Acompany、秘密計算活用のAIセキュリティサービス提供開始
株式会社Acompanyは2月25日、国内初となるハードウェア型秘密計算技術を活用したデータとAIを保護するセキュリティサービス「AutoPrivacy AI CleanRoom」の提供を開始した。
近年、ビジネス現場での生成AIの利用が増加しているが、主な用途は情報収集や文章の要約・校正などにとどまっている。これは、企業が生成AIの活用を検討する際、セキュリティ上の懸念から機密データの入力を控えているためだ。情報処理推進機構(IPA)の調査によれば、AIを業務で利用・許可・予定している企業の60.4%がAIセキュリティに対する脅威を感じており、75.0%が対策の重要性を認識している。
「AutoPrivacy AI CleanRoom」は、ハードウェア型秘密計算技術を用いて、データを暗号化したまま計算を行うことが可能なサービスである。これにより、企業は機密データを安全に扱いながら、ChatGPTのような生成チャットアプリの作成や、AIモデルの知的財産保護とデータ保護を両立したサービスの提供が可能となる。
主な機能として、AIクリーンルーム上で大規模言語モデル(LLM)を高速処理する「LLMホスティング」、Pythonで秘密計算による制御が可能な「プログラム実行基盤」、AIモデルへのアクセス管理を行う「AIゲートウェイ」、機密データを用いた検索拡張生成を可能にする「RAG」機能が提供される。
ハードウェア型秘密計算技術は、データの秘匿性と実行コードの完全性を提供する技術であり、国内ではガバメントクラウドで必須技術として採用されている。海外では、AppleやGoogle、米国海軍や陸軍などで導入が進んでおり、世界的に実用化が急速に進んでいる技術である。
Acompanyは、今回のサービス提供を通じて、企業の生成AI利用におけるセキュリティ課題の解決と、業務効率化や新たな価値創出の加速に貢献するとしている。
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