
国税庁を装うSMSが急増、確定申告シーズンに注意喚起
トビラシステムズは2月27日、2025年1月に確認された特殊詐欺やフィッシング詐欺に関する調査レポートを公開した。同社の調査によると、1月下旬から国税庁をかたるSMSが急増しており、確定申告シーズンを狙った手口とみられる。これらのSMSは「重要なお知らせ」と称し、受信者を偽の国税庁サイトに誘導し、プリペイドカードでの架空の税金支払いを要求する内容だ。受信者はURLにアクセスせず、個人情報の入力や金銭の支払いを行わないよう注意が必要である。
また、1月に新たに同社の迷惑電話番号データベースに登録された番号のうち、国際電話番号が61.6%を占めた。特に、北米(+1)や中国(+86)の番号から、NTTファイナンスや総務省をかたる自動音声ガイダンスによる架空料金請求詐欺が多発している。さらに、航空会社や入国管理局を名乗る不審な国際電話も確認されており、警戒が必要だ。
フィッシング詐欺のSMSでは、宅配事業者をかたる手口が全体の69.3%と最も多く、次いで金融・決済サービスをかたる手口が22.4%となった。中でも、りそな銀行をかたるSMSの発生割合が最多であり、東京電力や日本郵便、MastercardをかたるSMSも確認されている。
トビラシステムズは、特殊詐欺やフィッシング詐欺、グレーゾーン犯罪撲滅のためのサービスを提供しており、詐欺電話や詐欺SMSの情報を収集・調査してデータベースを構築している。同社の「迷惑情報フィルタサービス」は、固定電話やモバイル、ビジネス向けに展開され、月間約1,500万人が利用している。
確定申告シーズンを迎える中、国税庁をかたる詐欺SMSが増加していることから、同社は身に覚えのないメールやSMSに記載されたURLにはアクセスせず、公式アプリやブックマークしたサイトから情報を確認するよう呼びかけている。また、迷惑SMS対策サービスを活用し、不審なSMSを自動で遮断することも推奨している。
同社は今後も、詐欺被害の防止に向けた情報提供と対策サービスの強化を進めていく方針だ。
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