
三菱UFJ銀行など3社、IOWN技術でデータセンター接続の実証実験を実施
ポイント
三菱UFJ銀行、NTTデータグループ、西日本電信電話の3社がIOWN APNを用いたデータセンター相互接続の有効性を実証した。この技術は地理的に分散した環境でも高い信頼性と耐障害性を提供し、次世代金融システムの構築に寄与するという。 三菱UFJ銀行、NTTデータグループ、NTT西日本の3社は3月7日、IOWN APNを用いたデータセンター相互接続の有効性を実証したと発表した。この取り組みは、地理的に分散したデータセンターを活用し、信頼性と耐障害性の高い次世代金融システムの構築を目指すものだ。
IOWN技術は、金融システムの安定性を向上させるための重要な要素とされている。この技術を利用することで、システムの停止時間を最小化したデータの高速移行が可能となり、災害時の迅速なインフラ復旧にも対応できる。また、遠隔地でのシステムバックアップやデータ転送の高度化にも寄与する。
今回の実証実験では、複数のデータセンター間でのシステムの稼働ロケーション切り替えと、長距離データベース同期レプリケーションが行われた。70km圏内に配置されたデータセンター間で、仮想化された疑似金融システムの切り替えが検証され、IOWN APNの利用により、システム停止時間を1秒以下に抑えることができた。
さらに、250〜2,500kmの長距離にわたるデータベース間での同期データ転送では、同期データ転送時間の遅延とゆらぎが大幅に削減されたことが確認された。
この実証実験の成果を踏まえ、三菱UFJ銀行、NTTデータグループ、NTT西日本は、IOWN技術を活用した新しいICTシステムとサービスの創出に向けた取り組みを継続する計画だ。また、金融ドメインでの光ネットワーク技術実証を進め、IOWN Global Forumを通じて新たな価値の共創を目指す。
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