
三井住友銀行とプラリタウン、人事領域可視化ツール「HR診断」を共同開発
三井住友銀行とプラリタウンは2025年5月29日、企業の人事領域における取り組みを可視化する新たなWebツール「HR(エイチアール)診断」の提供を開始したと発表した。この取り組みは金融機関としては初の試みであり、企業価値や競争力の向上を目指す顧客の人事戦略策定や課題解決を後押しする狙いがある。
近年、企業経営において人的資本の重要性が増しており、経営層には戦略的な人事施策が一層求められている。しかし、実際には人事領域の課題は多岐にわたり、優先順位の設定が難しいとの声が多く、体系的な対策が遅れやすいのが現状だ。こうした背景を受け開発された「HR診断」は、企業ごとの人事領域の取り組み状況を多角的に可視化し、どこに課題があるのか、どのような解決策があり得るのかを的確に示す。
同ツールは三井住友銀行の法人顧客を対象に無料で提供され、利用方法はシンプルだ。営業担当者がHR診断のURLを案内し、顧客がWeb上の設問に回答。診断結果は即時反映され、各人事項目ごとにスコア化される仕組みで、自社の取組状況を他社平均スコアと比較・分析できる。また、診断結果には想定される課題や今後取り組むべき方向性についても提示されており、企業が適切な対応策を検討するための具体的なアドバイスを受けることができる。
診断後は営業担当者側でも結果を確認でき、顧客との対話を踏まえたうえで、ソリューション提案やコンサルティングにつなげる流れとなっている。金融サービスに人事領域の課題解決を組み込むことで、企業の持続的成長やビジネスモデル変革を一層支援する。
本サービスはデジタル領域を軸とした「デジタル診断」(2023年10月開始)の実績をもとに、プラリタウンと共同開発された。プラリタウンはWebプラットフォーム運営やSaaSアプリ開発、データ分析サービスを展開しており、企業や地域金融機関ごとにカスタマイズできる仕組みも提供予定だ。これにより、中堅中小企業など多様な顧客の個別ニーズにも柔軟に対応できる。
三井住友銀行は現中期経営計画「Plan for Fulfilled Growth」を掲げ、社会課題の解決と社会価値の創造を経営の柱に据えている。今後も人事領域を含めた総合的な課題解決支援を強化し、企業の競争力強化や日本の経済再成長に貢献したい考えだ。
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